「人生はケーキほど甘くないでござる」


銀幕の日のこと。神沢です。


行ってきました。


ちょんまげぷりん


原作は小説ということで既に読んでいたのですが、
映画化されたらどうなるのかなあとそれが楽しみでもありました。


うん、
主題はそのままに映画化ならではの持ち味が活かされていて愉しかったです。
小説も映画も愉しい作品ですので、興味のある方はぜひ。



自分が「ほほう」と感じたシーンを一つ。



江戸時代からタイムスリップしてきた安兵衛が現代の住居、ひろ子の部屋に入って着座するシーンがあるのです。
腰に帯びた刀を右手で鞘ごと抜いて正座。
最初自身の傍らは右側に刀を置くのですが、
直後に左側に置き直します。


ああ、
警戒してるんだな。



刀って腰から外して手で保持する場合には右手が礼儀なんです。
理由は右手で抜刀するから。
左手で保持すれば右手ですぐ抜刀できますよね?
つまり、
座った時、身体の左側に刀を置くということは相手に対して
「すぐに斬りかかるコトができるぞ」
という威嚇行為になるのです。
……ひろ子がこのことを知っていたかどうかはわかりませんが。



蛇足ですがその昔左利きの子の鉛筆の持ち方を右手に矯正させてた時代があったのですがそれはこの習慣の名残です。
さらに蛇足ですが任侠界の方が責任の取り方として左手小指を落とすのも刀の文化から。刀を握ったときに一番力が入るのは左手小指なんです。
刀は右手で切っ先を操って左手で力を入れます。


……ほんとうに蛇足ですねしかし。



なにはともあれ


ちょんまげぷりん


優しさに満ちあふれた作品ですので、
これはぜひとも、
サムライに興味がなくとも、
パティシエに興味が無くとも、
ぜひともご鑑賞いただきたい作品なのです。


テーマは『家族愛』です。
おすすめです。




うん。