二年生の家庭菜園 その6


季節も秋めいて来ました。神沢です。
本日は家庭菜園ネタ。その中でも育てていればならではのお話しなどを。



熟したゴーヤーって食べられるのです。



そんなわけで最近の拙宅。


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9月27日撮影。


この写真、経験のある方ですと 「?」となるやも知れません。
なぜかというと、まだ茂っているからなのです。ゴーヤー。
ゴーヤーことツルレイシ一年草なので、秋口には枯れてしまうのですね。
自分の身内仲間うちで育てている方のところももう枯れてきているので、
ちょっと珍しいのかもと思います。


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白ゴーヤー。


拙宅で栽培しているゴーヤーは白です。
店頭に並んでいる品は濃い緑色のモノが多いのですが、
ゴーヤーも種類によっては、濃緑色、黄緑色、そしてこの白と、種類があるのですね。


違いは簡単に説明すると、
……とはいえ他の違いを知らないのですが、
苦みです。
濃緑色の方が苦みが強く、黄緑色、白となるに連れて苦みは控えめになります。


なにゆえ拙宅で育てているのは白ゴーヤーなのかと申し上げますと、
……実は自分、ゴーヤーの苦みが苦手でして。
苗を調達する際に白の方が苦みが控えめと知り、ならば今年はコレにしてみよう、と。
やや、
白ゴーヤー自体は昨年も育てていたのですが、
濃緑色のモノと一緒に同じ場所で育てていたのです。


なかなか物珍しさも相まって、
お裾分け先からも好評ではあったのですが、
「種が欲しい」とのご意見をいただきまして。



そうしますと、
昨年度の土壌ではちょっと難しいのでした。
なにしろ濃緑色のゴーヤーと同じ場所で育てているモノですから、
実ったゴーヤー自体は白でも、濃緑色のゴーヤーから受粉していれば、その種は果たしてどちらの色の品種なのかな? というところに行き着きまして。
なので今年は白ゴーヤーのみの栽培とすることに。


それとやはり、お裾分け問題ですね。
ゴーヤーって、繁殖力がすごくて、ものすごい数の実がなるのです。
先ほどの写真ですが、


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苗は二株でした。
それでこれだけ茂ります。


最盛期は過ぎましたが、
真夏の頃にはもうすごい数の実が。
自家消費は当然追いつかず、ご近所さんや知り合いさんにお裾分けすることとなるのですが、
相手方が同じようにゴーヤーを育てていたりしますと、
……今年は節電が話題でしたから、緑のカーテンとしてもゴーヤーは重宝されていましたから、育てている方も多く、
あらまあ、
辺り一面に「食べきれないからもらってちょうだい」な、
ゴーヤーインフレが起こるわけです。
育てている方は皆さん口を揃えて言いますよね、
「ゴーヤーなんて買ってまで食べるモノじゃない」
……ええ、実りすぎて行き先に困っちゃうくらいなのです。


ですのでそれをふまえて
少数派な白ゴーヤーを!
「ご近所のみんなー! オラのゴーヤーを食べてけろー!」
と、いうわけです。
濃緑色の方は、ココ田舎では何を言う必要もなく手に入りますので。
……育てている側からしてみますと、スーパーや直売所で売られている景色がちょっと不思議なくらいです。
「へぇー、ゴーヤー買ってまで食べる人がいるんだぁー」 と。
まあそれは、
立場が変われば考え方も変わるということで。



さて話は本題へ戻りまして。
熟したゴーヤーは食べられます、というお話。



店頭に並ぶゴーヤーと申しますと、
あの緑色で、ごわごわしていて、固い品、
……だと思うのですが、


あの状態は未成熟なのです。
熟す前の段階。


これ、例えるのはどうなのかなあ、
どうなのかとは思いますが、比べ方としてはおもしろいので引き合いに出します。


バナナ。
バナナに例えます。


バナナに例えますと青い状態なんですね、青いバナナ。
バナナというと黄色くて、皮を剥いて、中身を食べるモノなのですが、
その青いバナナの皮を食べている様なモノだと思ってください。
え? 中身は?
調理したことがある方ならご存知だと思うのですが、
実を切ったあと、中身はスプーンで掘って捨ててしまいます。
えええええ?
いやいや、今お話しているのはバナナではなくゴーヤーです。


ゴーヤーの実、
未熟な時に収穫して、その皮の部分を加熱調理して食用としているわけですね。
バナナの皮をいただくのはどうかなあとは思いますが、
ゴーヤーは皮の部分をいただいているわけです。
……そう考えてみるとちょっと不思議ですね。
未成熟な実の、中身ではなく、皮の部分をいただいているだなんて。
とにもかくにも、
ゴーヤー特有のあの苦みは未成熟な実の、皮の部分の苦みなワケです。



では、
熟すとどうなるのか、ゴーヤー。



こうなります。
どん。


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実ったよ。


中に空洞ができていて、赤い中身が見えています。
このまま時間をおくとこの裂け目は広がっていき、
中身が地面に落ちるように末広がりに裂けていきます。


濃緑色でも白でも、
ゴーヤーの実は成熟するとこのように黄色、もしくはオレンジ色になります。
変色した部分は本来、皮です。
こうなってきますと皮は食用には向かない……のではないでしょうか、
店頭で見かけたことがありませんので。
逆に、
お店でしか見たことのない方には珍しいのかも知れません。
育てていると……「穫り遅れたー!」 となるのですけれどもね。



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裂いてみました。


「わ! グロ!」
とは、その時いた客人の感想。
たしかに青いあの実から比べてみますと……ですね。


この中身、
食べられます。


とはいえ、
自分も家庭菜園のお師匠(身内仲間うちのお父さん、専業農家の方)から教えていただいたコトでして、
「食えるよ? 甘くてんめぇうまいよ?」と。


「食べられるらしいよ? 甘くておいしいって」
その場にいた客人に提案するも、
「うん、無理。色がもうダメです」「ってぇか神沢さんは育ててるから抵抗がないんです」
そんなことありません。
充分抵抗があります。むしろばりばりです。


とはいえ、
お師匠が嘘を言うとも思えず、
味の好みは人それぞれだよなあ……、
ココ自分の家だし、庭だし、口にしてダメならすぐに吐き出しちゃえばいいかあ……。


手に取ってみますと、
触ってみた印象は……ゆるいゼリー? ゼラチンが少ない?
果汁というか、赤い汁が指先に広がります。
ぶにゅっとしてまして、中には何か芯がある様子。種なんでしょうね。



いきなりココですごいと思いました。


これ、誰かに食べられて、その後、糞になってどこかに落とされることが前提ではないのですか?
だから、派手な色と甘い実で固い種を包んで、
『食べてちょうだい』というアピールをしているのでは?
そう考えてみますと、植物の実って動物相手なんですよね。
食べられるかどうかなんてわからないのに、
食べられたところでその種が、子孫が、どこに行き着くのかなんてわからないことなのに、実を結ぶのです。
考え方の尺度が違いますよね、植物と動物って。



そんなわけでぱくり。



……
………
…………。



まずくはないです、
食べられないほどでもありません、
甘い、といえば甘いのですが、
それほどでも……。
おいしい、とは言い難いかな……。
舌の中で転がすとやはり中には種が。
赤い部分を食べて、
「ぺっ」と、種を。



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ざるに取り分けてみました。
ざるの中の右側、種、「ぺっ」した分ですね。


感想は人それぞれなのだと思いますが、
続けて次を食べたくなるほどではないので……。


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洗ってみました。



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拡大写真。


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1センチくらいかなあ。



白ゴーヤーの種。


ご希望の方には鋭意お裾分けしますので、
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来年のひそかな野望。
「種から育てて苗を作ってみる」
おもしろいことになりそうです。




うん。