家庭菜園2012 その1
はい、初めての方やお久しぶりな方、いつもお足を運んでいただく方、
ありがとうございます。神沢です。
普段の自分はこの場で趣味の話をさせていただいております。
趣味の話しもいろいろありまして、その中でもご好評をいただいているのは
今期も始めますこのシリーズ、家庭菜園です。
一日100件くらいお越しいただいています。
その作物につきましては今年も。
今回は拙宅での定番作物。
ミニトマトの苗植です。
さてはて
苗植えを行う前にまず土についてのお話を。
土壌作りについてです。
土壌のお話というととたんに敷居が高くなる感がありますが、
自分もそんなに詳しくはありませんので、ごくごくかんたんに。
【基礎・元肥】
元肥(もとごえ)とは、作物を植える前に行う、土壌への施肥(せひ:肥料を施すこと)です。
作物を植えた後で、追加として行う施肥を追肥(ついひ)といいます。
元肥の要素はいろいろあるのですが、その一つとして、
『土壌の酸度調整』があります。
皆さんリトマス試験紙って憶えてらっしゃいますか?
小学校の頃、理科の授業で習ったあれです。
モノには酸性とアルカリ性があって、
試験紙に浸すとアルカリ性のモノは青に酸性のモノは赤になるアレです。
土壌は何もしない状態では酸性、もしくは弱酸性、そう考えています。
アルカリ養分って、水溶性があります。雨で流れてしまうのですよ。
そのうえイマドキの雨は酸性雨。
放っておくとそのままでは土壌は酸性化します。
で、
植物の根はアルカリ性の土壌で良く伸びます。
元肥の作業は、その要素の一つに、
『酸性化した土壌をアルカリ性化する』
があるのです。
今年のはじめの頃に。
菜園に残った枝や茎の残りを取り除きながら、
『きも』となる化成肥料。これで土壌をアルカリ性化します。
化成肥料は効き目が強すぎるので、
そのまま植物の根にあてることは危険です。
たとえるのなら料理に於ける調味料のようなモノで、
味噌や醤油は味の決め手にはなりますが、
そのままたくさん入れたら身体に毒ですよね。
なので元肥は苗植えより早い時期に行います。
目安や量はそれぞれ化成肥料に記述されていますのでそれを参考に。
……ちょっと横道それていいですか?
昔話に『花咲じいさん』ってあるじゃないですか。
『枯れ木に花を咲かせましょ〜』
あれで灰を撒く行為。
灰はアルカリ性なのである意味間違っていないんです。
灰も肥料なんですよ。
ただ、枯れ木に効くかどうかは……ですが。
そして元肥を終えていた今年の初頭。
元肥というのは基本的な土壌作りです。
ホームセンターなどで商われている、専用の土などがありますが、
それを作る作業ですね。
家畜のフンや米ぬか、化成肥料などを入れ発酵させてなじませます。
発酵させる以上、実際の苗植えに適した時期までは少し時間が掛かりますので、
家庭菜園をプランター栽培などで始める方はあらかじめ作られた土を調達してきた方がやりやすいかと。
自分のように場所と時間の余裕がある方ならば適した土はいくらでも作れますので、
試してみるのも一興かと思うのです。
土壌作りは心構えとして、『あわてず、いそがず、のんびり、ゆっくり』がコツです。
【支柱立て】
土壌の熟成をじっくり待って、何を植えるか育てるか、
収穫も楽しみですが、モノゴト何事も段取り八割。
事前の計画立てと準備が大切です。
……なんてえらそうに書きっぷるしていますが、実際には、
「何植えようかな〜、育てようかな〜、うふふふ〜」
と、でれでれしているのが正体です。
本日は苗植え、
拙宅家庭菜園での主力作物、ミニトマトです。
その支柱立てをします。
写真ではわかりづらいのですが、PANZERさんのお手伝いをいただき、
畝(うね)が2条つくってあります。
トマトは支柱が必要な作物です。
今回は8本植えることにしました。
曲げて結います。
張力(テンション)が掛かるので、剛性が上がるのですね。
【苗植え】
元肥! 済んでます!
畝作り! 済んでます!
支柱立て! 済んでます!
『よろしい ならば苗植えだ』
ヘルシングの少佐よろしく苗植えです。
ここでちょっと。
畝を削りました。
理由は畝を作るため、他の作物に充てる土が不足してきたため。
支柱を基準に畝を変形させたというところでしょうか。
苗を配置します。
今回は2種類のミニトマト。『アイコ』という品種です。
おととしの収穫例。上手に育つと一回の収穫でこの程度!
(市販のミニトマトって『へた』がついているのですが、個人で収穫量が多くなってくると『へた』から切り取る余裕もなくなってきます)
植えていきますよー。
ひとつひとつ、丹精込めて植えていきます。
植え込み完了。
品種はすべて『アイコ』なのですが、
左側4つは赤、右側4つは黄色です。
【ミニトマトの誘引】
ここで『誘引』という作業を行います。
ミニトマトの茎をひもで支柱に近づけてあげるのですね。
縛ってはいけません。茎はこの後太く育っていきます。
ゆるめに、ゆるめに。
育つ茎を支柱に『お誘いする』ということで、『誘引』
この後育つにつれ茎は伸びていきますが、その都度『誘引』は必要な作業です。
『こっちにおいでー、こっちにおいでー』と、
『ゆるく』 しかし、『確実に』自分の思い通りな場所へお誘いします。
……こう書くと、なんだか自分、ものすごく悪い人のような気ががが。
【ミニトマトの脇芽欠き】
苗植え後は『誘引』と同時に行うミニトマトの世話です。
茎と枝の間に細い枝のようなモノがはえているのがわかりますでしょうか。
これが『脇芽』です。
トマトは、ミニトマトもですが、上にも育ちますが横にも育ちます。
この『脇芽』は横に育つためのもの。
そのままにしておくと限りなく茂ってしまいます。
大自然の厳しいサバイバル状況下ならあり得る生き方なのですが、
収穫前提は人の手で育てているレベルですと、
『保険金の支払いで日々の生活がままならない』コトになってしまいます。
なので、ぽき。
折ります、欠きます、『脇芽欠き』
『脇芽欠き』はトマト育成には必要不可欠です。
トマトが生きるのに必死なのはわかりますが、
君の親は私です。私があなたを育てます。
安心して茎を伸ばしてくださいな。
【仕上げ 水くれ】
『水くれ』って群馬弁らしいですね。『水やり』のことです。
苗植えの後は必ず水分を補給してください。
自分の菜園は水道が届かないので如雨露(じょうろ)とバケツにて。
畝を作っている場合は畝のすそから給水してあげてください。
この写真みたいに真上の苗から給水しますと土が崩れちゃいます。
包囲して土壌を固めて、それから本陣です。
うん。