林家本店(栃木県宇都宮市)
はい、そんなこんなで。神沢です。
きょうはひさびさ。ごはんどころのご案内です。
コトの起こりは簡単なモノでして。
深夜食堂のドラマ版を観ていたらどうしても豚汁が食べたくなってしまったのです。
……小林薫、いい味を出す役者さんですねぇ。大好きです。
豚汁ならばとんかつ屋さんでしょう、ということでお誘い申し上げたのはPANZERさん。
彼は栃木県宇都宮市在住ということで、宇都宮のとんかつ屋さんへと。
本日のお伺いは『林家』さんです。
テラ飯は大盛りで有名なお店なのですが、とんかつの他に名が知れたるはカレーの存在。
大通りからちょっと入った住宅地の中にあります。林家さん。
建物に掲げられた看板の文字には『日本一厚いとんかつ』
気合いが感じられます。
お店は階段を上って二階ですね。
大きな広間につい立ててで仕切られた席。
テーブル席はなく、客席はすべて座敷です。
テーブル席も楽と言えば楽なのですが、座敷の席はくつろげますね。
自分もPANZERさんもネット上では知古にあったお店でした。
テラ飯ドカ食いでネタに走るのも一興です。
ですが、今日はおとなしめに行きましょうとお互い。
自分がカツカレー定食。
PANZERさんはわらじとんかつ定食。
料理を待つ間にやってきたごまと擂り鉢、そしてドレッシングにからし。
今ではごく当然に受け止めてしまうのですが、とんかつにすりごまって、いったいどこが発祥の食文化なのでしょう……。
会うのもひさびさだったPANZERさんと世間話。
とはいえやはり好事家同士、会話の内容は……偏っています。
揚げ物焼き物のお店は基本、待ち時間が長いです。
大量集客が見込める大きなお店なら事前に調理ができるのかも知れませんが、
個人のお店ではそうとはいかず。
「おまたせしました」
わ、
来た。
わらじとんかつ定食。PANZERさん。
ボリュームが、すごいです。
お願いした注文としては、お互い『並』なんですけれどね。
味談義。
さすがに専門店さんです。
揚げたてのさくっとした衣、柔らかいのですけれどもしっかりした食べ応えのある食感。
すごいなあと思ったのはとんかつの厚さ。
縦横寸法(二次元)でみたらスーパーのお総菜とそれほどは変わらないのですが、
厚みが。
時間としてランチメニューだったのですが、コレはさすがに。
餅は餅屋といいますが、とんかつはとんかつ屋さんです。
揚げたてはさくっとした衣。
包まれているお肉は柔らかく、そして歯ごたえもあり、口の中に肉汁が広がっていきます。
じわー。
うん、おいしい。
もしゃもしゃ咀嚼しているとどうにもこうにもごはんが欲しくなってきます。
これは……すごいなあ。
とはいえ、PANZERさんから一切れいただいたからなんですけれども。
カツカレー。
甘口ですね。カレー。
自分はカレー大好きさんなので甘いのも好きですし辛いのも好きです。
林家さんのカレーは甘みの引き出し方が絶品。
まず第一にこの甘みをどこから引き出しているのかがわかりません。
おそらくは野菜から出しているのではと。
野菜ってコトコト長い時間熱を加えると甘みが引き出るものなのです。
石焼き芋の甘みなどは好例なのですが、それをとても上手に引き出しているなあと。
すごく優しい味なんですよ。
カレー単体としてチビッコさんやお年寄りの方にも好評を得ることはあに図らんや。
なんでとんかつ屋さんなのにこんなにカレーがおいしいのか。
……ものすごいわがままを言ってしまうと、カレーパンの中身のカレーがコレだったら、
そのお店に通います自分、間違いなく。
最近インドカリー信奉気味だったので温故知新で味蕾が麻痺気味だったのかも。
優しさがあるんですよ。このカレーには。
自分が食べたいのではなく、誰かに食べさせてあげたい味です。
林家さんのカレーには惚れました。本当に。
うん、
豚汁食べたいなあ→とんかつ屋なら豚汁あるだろ→無かった→ですが新発見!
ちょっと面白く、そして楽しいごはんどころへの道でした。
ネタとしましてはそれほど映えないかなあと。
林家さんは大盛りテラ飯でネット評判のお店ですから。
しかしながら、
ネタに頼らずしっかりと地に足のついた味作りをされているお店なので、
大好きになりました。
や、
大盛りテラ飯もあるにはあるんですよ?
量で有名なお店ではあるのですが、
その量を支えるのは揺るぎない質があればこそのこと。
自分にとって大切な誰かを連れてきたいなと思えるお店。
それがこのお店、林家さんなのです。
最後に一つ。
というか、自分にとってはとても重要視している場面。
お会計の時でした。
レジは厨房隣接で入り口にあるのです。
ご主人なのかな、
調理担当であろう方が出てきてくださって、
とても気持ちのいい対応でした。
また来たい!
そう思えるお店です。
いかがでしょうか、
栃木県宇都宮市
林屋
おすすめです。
うん。