現在読書中


繰り返しにはなってしまうのですがやはりおもしろいものはおもしろいのです。神沢です。



20110120220816
もしリアルパンクロッカーが仏門に入ったら 架神恭介 イカロス出版


これがすごくわかりやすいです。


仏教で一番偉い人はお釈迦様ですよね。
しかしながらこの本だとお釈迦様が普通の、どこにでもいる一人の人間として出てきます。
仏教の、一番最初からの解説です。


ああ、現状での仏教の話はずっとあとに解説されます。
たとえるなら神沢は真言宗豊山派の信徒ですが、真言宗より前に、日本に伝来された仏教より、それよりずっと前に、オリジナルとはいったい何なのかをわかりやすく解説しているんですね。



知識の片隅にはあったのですが、お釈迦様、30歳で悟りを開きました。
この『30歳で悟りを開いた』という事実は知っていたのですが、
知っているのはその事実だけで、なんでなの? どうしてなの? それからどうなったの? などはまったく知らなかったのです。
そのあたりをわかりやすく解説してくれているので、しかも読みやすい体裁で。なるほどなるほどと。


お釈迦様はですね、29歳で出家しました。
引用するところの、
『ゴータマさん(お釈迦様の本名)は29歳で出家するまで遊んで、ボンヤリして、セックスしてただけでした。なんだかうらやましいですね』
うん、
ぐっと身近になりました! お釈迦様!


お釈迦様ことゴータマさん、
出家するまでの経緯はいろいろあったのですが、出家して悟りを開いた結果の一つは、
「いろんなことが、どうでもいい」
ここに帰結してきます。
仏教は最終的には善も悪も否定するそうなんです。
その上でいろんなことがどうでもいい。
生きてることも死ぬこともどうでもいい。
じゃあ、生きてることがどうでもいいなら死なないの?
仏教ではそれすらもどうでもいいらしく、生死すらどうでもいいから放ったらかし、と。
どうでもいいから放ったらかしなのでして、自害もしない。
……最終的には餓死なんだそうですが。
日本での仏教が多少違うのは、
ゴータマさんが亡くなったあと、仏教が中国に渡って、中国の思想を経て、それから日本に伝来したからなんだそうです。中国の思想を含んでいるんですね。
そして日本仏教は独自に成長するわけです。お彼岸の存在とか。


ちょっとかいつまんだだけでも、
その情報量の多さには読んで字のごとく『目から鱗が落ちる』ものです。


なかなかにね、
面白い品なのです。



そんなこんなで、



20110120220816
もしリアルパンクロッカーが仏門に入ったら 架神恭介 イカロス出版



いかがでしょうか



おすすめです。



うん。