ごはんと書籍と
ご縁いただいてお夕飯をごちそうになってきました。神沢です。
さてはて本日は帰宅途中にうれしい調達。
辻灯子さん、好きなんですよ。
昨今のアニメ化されている四コマと申しますと、
いわゆる『萌えキャラがゆるい日常を送る』というような内容が多いのですが、
辻灯子さんの作品は女性作家さんならではのシビアで容赦ない観察眼と
何とも言えない、他に類を見ないような毒とブラックな笑いがあります。
帯にありますコピー、
『和服は脱がさないで−−……』
ええ、
決して艶めいた内容ではございません、間違いなく。
艶々さんや大見武士さんが手がけられるような内容を想像してページを切ると手痛い目に遭います。
その後に続くコピー
『驚くほど何も残りません!!
毎日がしんどい!
明日が見えない!
そんなアナタにこそ
読んでほしい!!』
そうそうそう、そんな作品です。
まったくもって萌え系ではないですね。
主人公からしてバツイチで失職の挙げ句実家に戻ってきて家業の小料理屋を継ぐという、地に足のついた逃げ場のない撤退戦を強いられている境遇です。
そんな内容でも惹かれるのは、
ひとえに辻灯子さんが描く人物達が一人一人魅力に溢れているからなんだと思います。
強くはないかも知れないけれど、
夢とか信念とか希薄なのかも知れないけれど、
女性陣がたまにものすごく薄情(男性陣にはそう見える)かも知れないけれど、
視線はいつも前で、
遅々としているかも知れないけれど
一歩一歩の前進を大切にしている人たち。
自分はそう感じます。
まあしかし、
前述の通り『萌えオタ』さん向けではないので、
『ゆるゆり』『ひだまり』『森田さん』あたりを好む方からは選外になるやも、というところです。
この『よゆう酌々』もおすすめですが、
もしご機会ありますなら、
こちらもぜひご一読を。
日々元気に過ごす30歳独身OLさんの、様々なことに様々思う日常です。
「意識していなかった同僚がかつて自分に気があったと知り、急に気になり出すが、実は彼は婚約したばかり」という、また個性的な内容です。
どちらもおすすめなので、
ぜひ。
うん。