なにを思うか。

この動画ちょっと前から知っていたのですが。神沢です。



http://www.youtube.com/watch?v=x7PmQVj29kE&feature=related




大日本帝国陸軍の九九式歩兵銃ですね。
末期の簡略生産型。
程度としてはかなりひどいつくりです。


解説からするとオーストラリア軍がフィリピン戦線で手に入れた品、かな?


この動画からだと情報が少なくて判断できるところが少ないのですが、
唯一落ち着けた部分があります。


菊の御紋が全部削り落とされてるんですよ。
これ、当時はものすごく大事なことだったんです。


菊の御紋とはやんごとなき方々の家紋ですよね。パスポートの表紙にも用いられています。
日本軍の小銃には全てこの菊の御紋が入っています。
兵隊は銃を『お預かりしたもの』として取り扱わされていたんですよ。
(個々人の兵隊の心境までは推察しかねますが)


日本軍は降伏後の兵器引き渡しの時にこの御紋を削り落としたんです。
理由は察してください。


削り落とし方にも何通りかあって、
この動画の品は全部削り落とされています。
降伏してから引き渡しまで時間があったという証拠です。


ものによっては多少傷を付けただけのものもあります。
そしてまったく傷が付いていないものもあります。


傷が付いていない品。


傷を付けなかったのか、それとも付けられなかったのか。
元の持ち主はどうなっていたのか。


そのあたりのことを知るとちょっとやすやすとは観ることができない動画です。





うん。